卒業式袴レンタルのお役立ち情報
袴のデザイン・柄
松文様の袴は渋いのではなく可愛く綺麗な理由
目次
袴の松文様は卒業式に好まれる。
それを聞いたとき、強い違和感を覚えました。
理由は
- 松文様は渋いイメージがある
- かわいいイメージがなく、二十代前半で着るのは年齢に合っていない気がする
- そもそも普段から馴染みがない
からです。
松を日常的に鑑賞したり、かわいいと思う習慣がないので、違和感を覚えたんですね。
もしもこれが桜や梅なら、自然と受け入れられたでしょう。
「袴の桜文様や梅文様は卒業式に好まれる」と聞けば、確かに春らしいもんね、かわいいもんね、となります。
そこで今回は、袴の松文様は本当に卒業式に好まれるものなのか。
松文様がふさわしい季節や意味、印象についてまとめてみました。
レンタル袴の松柄はどの季節に一番ふさわしいのか?
まず、松文様を着るにふさわしい季節はいつなのかを調べてみました。
すると、松文様は「一年を通して着てもいい文様」だということ、「吉祥樹とされてきたことから一年中用いられる」ことがわかりました。
吉祥樹とはなんでしょうか?
吉祥の意味は「めでたいこと」です。
これは桜文様や梅文様にも共通すること。
桜は、その語源が稲作の神様を意味する「さ」と蔵や倉、鞍など坐するところを意味する「くら」からつけられています。
つまり稲作の神様が宿る木として、桜はとても縁起がよく吉祥文様として、古くから親しまれてきました。
梅も同様に、吉祥文様になり得る理由があります。
厳しい寒さの中で周りが枯れ木ばかりの中、可憐な花を咲かせる梅。
その姿は「気高さ」や「長寿」を表し、めでたいものだと今もまだ振袖や袴の柄に多く用いられています。
松はどういうことから「めでたい」と位置づけられているのでしょう。
それは松には千年もの寿命があること、一年を通して葉の色が変わらないことが理由です。
常盤木=年中緑を絶やさない木である松は、強さに加え、風格さえも漂います。
さらに説得力が増すのは「門松」や「松竹梅」という言葉。
正月というめでたい日に飾るのが松なら、めでたいものを三階級に分ける名称の先頭に挙げられるのも松。
松は一年中緑を絶やさない様からも、めでたい吉祥樹であることからも、季節問わず振袖や袴に用いられる文様です。
パワースポットならぬパワーアイテム?松の持つ力強い意味
パワースポットに興味惹かれるお嬢さまは多くいらっしゃるでしょう。
私もその一人。
なんとなく疲れが溜まっていたり、うまくいかないことが続いたり、どうにかうまく物事が進まないものかと思ったときには、パワースポットに行きたくなります。
松はとてもパワーのある木です。
若松には「若々しい生命力が溢れる」という意味があり、老松には「雄々しくも美しい」や「不老長寿」の意味があります。
厳しい冬の寒さに耐え、一年中四季を通して緑を保ち続ける松は、長寿と節操の象徴とも言われています。
神聖で清浄な文様。
パワー”スポット”というわけではありませんが、松文様を着ると、自然と背筋がぴんと伸びるような、心強く凛とした顔つきになるような、そんなパワーを感じます。
渋さとは真逆?!松には「かわいさ」と「綺麗さ」がある
とは言え、松にはやはり「渋い」というイメージがついて離れません。
緑と茶色の松の木からは、およそ一般的なかわいさは感じないからです。
ですが、いくら渋い松の木でも、袴となればまた別の話。
緑のイメージが強い松文様も、卒業式を迎える学生向けに、カラフルに用いられています。
袴によっては「言われてみれば松文様がある」というくらいさりげなく、ポップでかわいらしいデザインのものも。
私たちが思っているほど、渋い松文様ではないようです。
また、松は「松単体」で使われるよりも、他の花文様に添えられるように使われることが多いです。
代表的なものが「松竹梅」。
松と竹と梅のセットで使われ、さらには松と桜、松と菊など、吉祥文様同士の組み合わせで袴に用いられます。
印象は「渋さ」からは程遠く、「かわいい」「綺麗」というものに。
意外と学生の方が着ても違和感なく、周りからも綺麗だと思われる仕上がりになります。
レンタルできる松柄のバリエーション
では、京都さがの館ではどういった松文様があるのか?
その豊富なバリエーションを見ていきましょう。
肌なじみの良いオレンジ色の着物には落ち着いた抹茶色で松の柄が描かれています。
ムラサキの袴と合わせて高級感のあるコーディネートに。
松の柄は緑色だけではありません。
着物「赤クロ絞り柄松竹梅」のように黒い絞り柄で松を表現したデザインもあります。
古典らしさとモダンさが融合した卒業式の袴レンタルで大人気の商品です。
鮮やかな緑色の松の絵柄は活発で生き生きとした印象。
新生活を迎える卒業生から人気です。
伝統的な古典デザインなので、厳かな袴姿にしたい卒業生にピッタリです。
まとめ
松は一見渋さを感じますが、袴のデザインでは渋さとは無縁の「かわいさ」「綺麗さ」があります。
- 年中緑を絶やさない木である松は、風格さえ漂い、一年中用いられる文様
- 「生命力が溢れる」「雄々しくも美しい」「不老長寿」などの意味がある
- 松単体で袴に用いられるより、松竹梅のセットであったり、他の花文様とセットで用いられる
そのため、松文様は卒業式だけでなく成人式などでも好まれている文様なのです。