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振袖の選び方
正絹の振袖は高級!ポリエステルとの違いとは?
目次
振袖の生地の事まで深く考えた事がなく、「正絹(しょうけん)でもポリエステルでもどっちでもいいのでは?」と思っていました。
それが、どういうわけか正絹の振袖を求められる方が多いのが現実。
卒業袴のお問い合わせでも「正絹の袴は取り扱っていますか?」というお電話をいただくことがあります。
京都さがの館が取り扱っている振袖はほとんどが「正絹」ですが、卒業袴に関して言えば、ほぼすべてがポリエステルとなっております。
なぜ、振袖は正絹が好まれるのでしょう?
どうして、正絹の袴があるかお問い合わせがあるのでしょう?
今回は、高品質と言われている正絹とポリエステルのちがいについて調べてみました。
そもそも、正絹を選ぶ人のこだわりとはなにか?
振袖担当者に聞くと、振袖で「ポリエステルがいい」というお声はほぼないそうです。
ほとんどの方が、まず正絹を求めて問い合わせてくる。
どうしてでしょう?
単純な疑問が湧きました。
というのも、振袖初心者の私からすれば「生地ってそんなに重要?」「どちらでもいいのでは?」という気持ちがあるからです。
そこで、どうして人は正絹を求めるのか?について考えてみました。
「正絹」の持つイメージとは?
正絹には「正絹=いいもの」という根強い人気があるそうです。
確かに、100%絹でできた生地となると、高級感があり、上質でいいものという印象を受けます。
さらに、正絹には「しなやか」という印象があるとのこと。
生地についてまったく知識がない私からすれば、しなやか……???という思いです。
しかし、「ウインドブレーカー」と「ウールのセーター」という例を出されれば、どちらの方が肌触りがいいかは一目瞭然。
実際に着たこともありますから、ウールのセーターの方が着心地もよく、しなやかで肌触りがいいことは知っています。
極端な例を出しましたが、正絹の着物にはその「しなやかさ」があります。
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どうして?正絹にはポリエステルにない「しなやかさ」がある理由
正絹を着用すると、その着心地や肌触りに魅了されます。
- ・肌にやさしい着心地であること
- ・しなやかな肌触り
- ・なめらかで上質な感じがする
それらの感触はなぜ正絹特有なのでしょう?
ポリエステルにはない肌触りは、絹100%の生地がなせる業です。
簡単2ステップ解説!絹100%はどうして肌にやさしいのか?
絹繊維というものは、人間の肌と同じくたんぱく質でできている
絹の場合、保湿性や通気性が綿素材の約1.5倍優れている
つまり、肌と同じ成分でできている絹は当然肌に吸いつくようになじみますし、保湿性や通気性に優れている絹をまとえば、汗をかいても、寒さに震える季節でも、いつも快適な環境の肌でいれるわけです。
逆にポリエステルの肌触りはどうなのか?
正絹が肌に吸いつくようになじむのであれば、ポリエステルは体の線に沿ってくれずゴワゴワとした着心地になるといいます。
肌触り自体は、サラリとしていて手触りがよく、絹100%の正絹よりも軽い印象があります。
販売されている洋服の多くに、ポリエステルが使われていることから、着慣れた心地は味わえるでしょう。
ただ、やはり正絹を求めているお母様からすると「ポリエステルはペラペラで安っぽく感じる」となってしまいます。
正絹の長所と短所を7:3でご紹介!ポリエステルとの違いとは?
どうしてお母様たちは「着物は正絹じゃなきゃ!」と思われるのでしょう?
- ・着心地のよさ?
- ・上質な感じがするから?
- ・高級感があるから?
- ・昔から正絹=いいものというイメージが根強いですから、それに倣って振袖は正絹で!と思い込んでいるから?
確かに、正絹にこだわりを持つ方からはそういったお声があがります。
では、それ以外に「正絹のよさ」が5つあることはご存知でしょうか?
全部で7つ!正絹のよさをご紹介
- ①肌にやさしい絹100%の生地なので着心地がいい
- ②身体の線にフィットする素材なため着付けがしやすく、着崩れしにくい
- ③綿素材の約1.5倍吸保湿性に優れているため、保湿性・通気性のよさから夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる
- ④肌と同じたんぱく質でできた素材なため、手触りや肌触りがいい
- ⑤静電気が起きにくく冬場でも安心して着用できる
- ⑥高級感があり、上質な着心地に、自信を持てる
- ⑦正絹特有の光沢がすばらしく、風合いが異なる
逆に、正絹にはないポリエステルの3つのよさとは?
- ①正絹に比べて値段が安く、気軽に手が出せる価格
- ②正絹は自宅で洗えないが、ポリエステルは自宅の洗濯機でも洗える生地
- ③正絹とは違い、保管がしやすく、洋服を入れる感覚で衣装ケースに収納できる
自宅の洗濯機で洗えるというのは、ポリエステルの最大の長所です。
正絹は自宅の洗濯機で丸洗いできない素材。
丸洗いをするのであれば、必ずドライクリーニングに出さなければなりません。
その点で言えば、ポリエステルはとてもお手軽です。
自宅の洗濯機で洗えるので、雨に濡れたって安心。
正絹の場合、雨に濡れるとシミになりますし、保管方法が正しくなければ、変色なども起こり得ます。
そういった部分では、ポリエステルの方が断然楽。
お値段の面でもそうです。
やはり絹100%は上質で高価ですから、安さを求めるのであれば、ポリエステルがおすすめ。
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まとめ
正絹には古くから「上質で高級感があり、いいもの」という根強い印象があります。
振袖でほとんどの方が正絹を求めるのもそういった理由からでしょう。
なにより、正絹は肌触りがよく、着心地が優れています。
正絹とポリエステルの違いをまとめてみました
- ・正絹は値段が高いが、ポリエステルは正絹に比べると安価
- ・肌と同じたんぱく質でできた素材なため着心地がいい正絹に比べ、ゴワゴワした質感があるポリエステルでは身体の線に合わせた着付けが難しい
- ・正絹は根強い人気があり、こだわりがある方からは「ポリエステル=安っぽい」という意見がある
- ・綿の約1.5倍保湿性や通気性に優れている正絹に比べ、長時間着ていると蒸してくるのがポリエステル
- ・正絹は静電気が起きにくいが、ポリエステルは静電気が発生しやすく、裾さばきに困る
- ・保管方法は正絹の方が気をつかうが、ポリエステルは自宅でも洗える上に、保管しやすい
つまり、値段面や保管面、お手入れに関して言えば、ポリエステルが断然お得です。
ただし、「たった一度の記念すべき成人式に振袖を」と思われる方からは、値段が多少高くとも、上質で高級感があり、肌になじんで着心地のいいなめらかな正絹の方が、圧倒的人気を誇ります。
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